2013年9月30日月曜日

不起訴処分に抗議する集会9・29開催!

9月29日、福島原発告訴団は、郡山市のユラックス熱海で「これでも罪を問えないのですか? 不起訴処分に抗議する集会」を開催、約300名が参加しました。
 
 
集会声明
福島原発告訴団は、昨年、福島地方検察庁に対して、東京電力の勝俣恒久前会長・清水正孝元社長、斑目春樹元原子力安全委員長ら計33人と東京電力株式会社を1万4716人で告訴・告発した。これに対して検察庁は、9月9日、全員不起訴の処分を公表した。

わたしたち福島原発告訴団は、たった一度の家宅捜索さえ行わず、強制捜査もないまま、全員不起訴の処分が決定されたことに対して、果たして捜査が尽くされたといえるのか、そして徹底捜査の上に下された判断なのか、根本的な疑問を持たざるを得ない。
本件処分は、人類史上かつて経験したことのない最大級の公害事件であるにも拘らず、我が国における法と正義が貫かれたのか、法の下に被害者が救済される道を開いたのか、二度と起こしてはいけない事故の再発防止に寄与したのか、歴史の審判に耐えうるものとは到底思われない。

翻って、福島原発事故は、事故以来2年6ヶ月が経過したが、今なお収束の見通しさえ立っていない。被害者は、放射能汚染と被曝の脅威を前にして、15万余の人々がふるさとを追われ、家族や地域共同体が分断され避難生活を強いられている。当たり前の日常生活を奪われたまま、生存権をはじめとする基本的人権が侵害され、疲弊と困難のただなかにある。

原発震災発災の2011年3月11日、福島第一原発の建屋の中で帰らぬ人となった東京電力社員、避難の最中次々と力尽きた双葉病院の50名の患者さん、津波被災地の沿岸部で福島原発事故による避難指示のため救助できなかった多くの命、相馬市や須賀川市など各地の、生業を奪われ絶望の果ての多くの自死、これらはすべて原発事故による死者だ。

かけがえのないいのち。亡くなっていった人々の無念を想うと涙が溢れる。放射能汚染と被曝の脅威にさらされ、離ればなれになった家族、分断された共同体、小児甲状腺がんなど健康被害の現実を想うと、悔しい限りである。本件不起訴処分は、疲弊と困難を極めながら、各地でもがき、涙をふきながら生き抜こうとするわたしたち福島県民を始めとする被害者を愚弄し、その生きる道に立ち塞がる邪悪な試みである。

さらに私たちは、福島地検に告訴・告発したにもかかわらず、不起訴処分発表直前に東京地検に「移送」されてしまった。これにより私たちは、東京の検察審査会へ申し立てを行わざるをえなくなった。担当の検事には厳重に抗議したが、検事は「移送」は撤回しないと回答した。福島県民が不起訴の妥当性を審査するという機会は奪われたが、東京都は原発から放射能が降り注いだ被災地であり、福島原発の電力の一番の需要地でもある。東京都民による検察審査会が、私たち被害者に寄り添った判断を下してくれることを信じ、東京検察審査会へ申し立てを行う。

検察は、傷ついた被害者の心に寄り添い、巨悪を眠らせないという基本姿勢を忘れたのか。
検察は、福島県民はじめ被害者の窮状を理解しているなら、そして、この国の国民の信頼に足る確たる法治国家の番人たろうとするならば、不起訴処分を撤回しなければならない。

福島原発告訴団は、挫けることなく、被害者が生きるために、正義を求め、「検察審査会」に申し立てをする。この国に生きるひとりひとりが尊敬され、大切にされる新しい価値観を若い人々や子どもたちに残せるように、手を取り合い、励まし合い、立ち向かっていく。
 
2013.9.29 福島原発告訴団
 
◆ブログ
告訴団、10.16検察審査会に申し立て! (風のたよりーいわき市議会議員 佐藤かずよし)
 
 


2013年9月28日土曜日

「汚染水漏出事件告発」上申書提出!

9月27日10時、福島県警に「汚染水漏出事件告発」の上申書を提出しました。
告発状提出時に福島県警から、「法的な問題点を整理してほしい」という宿題が出ていたので、それに答える形で上申書を提出し、あわせてプレスリリースを行いました。

「問題点」といわれたのは、
  1. 放射性物質の漏洩が人の健康に害がある物質の排出になるのか?
  2. 「事業活動に伴って排出」(公害罪法3条)といえるのか?
…の2点です。本上申書によって告発受理へ進むものと信じております。
 
「このような事態を引きおこした直接的な原因が、自社の信用悪化を懸念して,遮水壁の構築を先送りにし、その後も陸側遮水壁の構築を見送った東京電力役員の判断ミスにあることは明らかである」と結論付けた上申書は、全部で19ページ。たいへんわかりやすい内容ですので、多くの方に広めてくださるようお願いいたします。
 
 

2013年9月25日水曜日

被告訴人たちはグレー!

グレー【gray】 白黒つかない曖昧な状態や態度。

本日、福島地検で行われた不起訴理由説明会では、「不起訴となった被告訴人たちは、潔白ではなくグレーである」という回答がありました。さらに、検事たちの説明は前回(9・13)とほぼ同じ内容で、東電側の主張のみが偏重され、私たちが到底納得できるものではありませんでした。
これから、検察審査会に申立てを行うことになります。みなさま、どうぞ引き続きご支援ください。この未曽有の災害の責任を追及し、原発のない社会を作るため、共に歩み続けましょう。

まずは、9月29日(日)これでも罪を問えないのですか? 不起訴処分に抗議する集会にお集まりください。


【開催告知】不起訴処分に抗議する集会9・29

これでも罪を問えないのですか? 不起訴処分に抗議する集会 を開催します。
  • 日時  9月29日(日) 12:00~14:00
  • 場所  郡山ユラックス熱海 大会議室 郡山市熱海町熱海2丁目148-2


     

2013年9月24日火曜日

【緊急告知】不起訴理由報告会&記者会見

明日のお知らせになります! 福島市にて「検察による不起訴理由説明の報告会&記者会見」を行います。

◆ 9月25日 12:15~13:00
◆ 福島市市民会館にて 福島県福島市霞町1−52

急な呼びかけですみませんが、是非お集まりください。

地検内の「説明会」は、告訴団としては100人の会場を予約し、検事に出向いていただくことを依頼し弁護士が交渉しましたが、地検内で30人ということになりました。みなさんに広く呼びかけることができずに申し訳ありません。
市民会館(12:15~)での「報告会&記者会見」に、是非お越しいただきたくお願い致します。

2013年9月14日土曜日

9・13緊急抗議報告

 
 
13日16時、東京・福島の両検事から、不起訴処分に至った経緯を説明いただきました。東京地検に入ったのは、弁護団の河合弁護士、海渡弁護士、告訴人12人の計14人。先に検事から、不起訴処分の説明を聴き、その後、質疑応答に入りました。
 
 
**********
 
Q:福島の事件を東京地検へ移送した理由は。
A:過失の内容が共通していたため、合同で捜査を分担してきた。処分を下すにあたって、被告訴人の多くが東京に住み、東京地検が主たる捜査を担当したため、安定性・統一性の見地から東京に移送することとした。
Q:何回も確認したはずだ。処分の通知はどこから出されるのかと。福島だというお話だった。
A:その件には異議がある。福島で告訴された事件は福島が処分を出す、それは当然だとお話しただけだ。移送するかという質問ではなかった。
Q:福島の検察審査会に、申立書を出させないための政治的な移送ではないのか。
A:そのような意図はない。
 
Q:一部報道で、結論ありき、不起訴のための捜査だったと書かれているが、それは本当か。
(配布資料:北海道新聞 9月11日) 


A:そのような事実はない。
Q:では、新聞社に抗議したのか。
A:していない。新聞社への抗議は、私が判断する問題ではない。
 
Q:中央防災会議が、推本(地震調査研究推進本部)の長期評価の公表に、「今回の発表は見送る」「この長期予測は信頼性が低い」「相当の誤差を含んでいる」などの文言を付加するようメールが送られたという。これが原子力ムラの実体ではないか。このような圧力を加えられていたことは、捜査したのか。
A:中央防災会議だけではなく、専門家から聞いた。その詳細は言えない。
 
Q:津波の高さ15.7メートルの試算が出ていた。一番厳しい、苛酷な条件の津波にも耐えられるように対策するのが当然ではないか。
A:当時の社会的認識では今すぐ対策をとる必要はなかった。止めておけばよかったではなく、止めるべき義務があったのかどうかが問題。
 
Q:被曝は傷害だと訴えてきたことに答えがなかったが。
A:被害結果がこれから出るであろうことは否定できない。しかし犯罪行為があり、過失行為が合理的疑いを持たない程度に立証できるのかが問題だ。可能性では足りない。立証できるかが判断の材料。
 
Q:なぜ強制捜査をしないのか。任意では自分に有利な証拠しか出さないのは当然ではないか。
A:必要な捜査は尽くした。詳細は言えない。
 
Q:電源の移設や水密化など、他に取るべき対策があったはずだが。
A:電源を高台に置いただけでは、今回の事故は防げなかった。今回は津波で電源盤がやられたことが原因であって、原発の構造を変えなくてはならず、その工事には2~3年かかるだろう。
 
Q:告訴人の数からいえば、福島が圧倒的。逆に、福島地検に移送することもできたのでは。
A:過失を捜査したのは東京地検であり、必要な捜査を尽くした上での判断だ。
 
Q:福島でも説明会をお願いしているが、20人といった少数ではなく、もっと大きな会場にさせてほしい。
A:追って相談。
 
ほかにも不起訴理由に関する細かい質疑応答がありましたが、まるで東電の弁護士さんかと思うくらい、立件できない理由を語り続ける検事たち。どのような捜査をしたかについては、「詳細は言えない」の一点張りで、一切わかりませんでした。
海渡弁護士が、「やれば避けられた事態を、やらなかった人たちを庇うために、汲々とされていることが、私には理解できない・・・」と語り、それは参加した全員の気持ちでした。
 
17時30分から19時までは、東京弁護士会館に場所を移して報告集会。今後も責任追及を決して諦めない、その覚悟を確認しあいました。
 
「東電の弁明を丸ごと採用して、不起訴ありきの捜査をしました」と言われているように感じた説明会。次回は福島県で説明会開催の予定です。詳細は決まり次第、当ブログにて発表します。
 
■動画
 
 
■報道
原発事故捜査/責任はさらに追及すべきだ(河北新報9月14日社説)
 
東電幹部不起訴 告訴団側に説明 「説得力なし」(毎日新聞9月14日福島面)
※ WEB掲載見つからず、画像にて。
 
 
 

2013年9月12日木曜日

【告知】9月13日緊急集会開催!

どうして不起訴? どうして移送?
納得できないみなさん…13日、東京弁護士会へ!

<福島原発告訴団・「不起訴」処分に対する緊急集会>

去る9月9日、福島原発告訴団が昨年行った告訴・告発について、東京地検が「不起訴」の処分を発表しました。私たちは、家宅捜索などの強制捜査も行わずに出された「不起訴」処分には、とうてい納得できず、憤りを感じています。

また、今回の事件は福島地検が処分を決定する、という事前の約束を破り、公表1時間前に東京地検に移送し、東京地検が決定を出しました。福島原発告訴団は福島地検に対し告訴・告発したにもかかわらず、制度上、東京の検察審査会が審査することになります。

福島地検に対し行った告訴・告発ですから、当然福島の検察審査会で福島県民が審査すべきなのに、その機会を奪われました。私たちは不当であると抗議します。

9月13日、これらの件について、東京地検に告訴団の代表と弁護士が説明を求め、面会します。また、17時より、地検近くの東京弁護士会館で報告集会を行います。

緊急の呼びかけですが、ご参加をお願いします。

********************************************************************************
 
■「不起訴」処分に対する緊急集会 
  • 9月13日(金) 17:00~18:40
  • 東京弁護士会館 10階 1006 東京都千代田区霞が関1-1-3
* 会場が狭いため、入場いただけない場合があります。
* 福島県内において、東京地検検事からの「理由」説明を聞く場は、別途開催する予定です(日時未定)。
* 連絡先 福島原発告訴団 Tel:080-5739-7279 Mail:info※1fkokuso.org (※を@に替えてください)

2013年9月11日水曜日

報道

各紙、さまざまに報道されています。
ただし、菅直人、枝野幸男、海江田万里らを訴えたのは他の団体です。報道では、必ずといっていいほど、「福島原発告訴団」と「菅元首相」の名前がセットで連呼されているため、勘違いされている方が多いと耳にします。福島原発告訴団の被告訴人に、政治家は含まれておりません。

「東京電力株主代表訴訟」も抗議声明!

東電株主という立場から、会社に代わって、取締役らの責任を追及する訴訟を起こしている「東京電力株主代表訴訟」のみなさまからも、今回の不当な処分に対して、福島・東京両検察に抗議文を提出いただきました。ありがとうございます。

東電取締役らの不当な不起訴処分は許されない ←クリックください。


■ 今回の不当極まりない「不起訴処分」「東京地検移送」に対し、抗議の声をあげてください。抗議文は、ご連絡いただければ、こちらのサイトでご紹介し、拡散させていただきます。

2013年9月10日火曜日

弁護団から抗議声明!

福島原発告訴団弁護団から抗議声明が届きました。不起訴ありきの「名ばかり捜査・被告訴人への思いやり捜査・なれ合い捜査」に強く抗議するものです。

 何の津波対策もとらなかった東電幹部不起訴はあり得ない ←クリックください。

↓  PDFファイルと同じ内容のテキストを、追記部分に掲載してあります。

2013年9月9日月曜日

被害者を愚弄する不起訴に抗議!

経過報告
  • 12時過ぎ、福島地検が事件を東京地検に移送。
  • 13時過ぎ、東京地検が「不起訴処分」決定。
  • 17時、福島県庁にて記者会見。
本日、驚くべきことが起きました。「福島で起きた原発事故に対する責任を明らかにせよ」と福島地検に告訴したにも関わらず、福島地検は責任を回避し、東京地検に移送いたしました。しかも、東京地検は移送を受けて、間髪をいれずに全員の不起訴を決定。
このことは、事故で被害を受けた福島県民としては、到底、受け入れられることではありません。

私たちは、不起訴処分の判断が下された場合、即刻、検察審査会に申し立てを行う予定でおりましたが、事件が突如として東京に移送されたため、福島県の検察審査会で審査されなくなってしまいました。その結果、被害当事者が住んでいる福島県ではなく、東京都で都民が審査するというのです。この出し抜けの行動は、事故被害者を愚弄する仕打ち、そのものであると思います。
今後、抗議と対策を検討し、申し立てを行います。

また、この不起訴に関する報道ですが、「東電旧経営陣・菅元首相ら、全員不起訴」といったように必ずといっていいほど「東電と菅元首相」がセットで伝えられています。しかし、福島原発告訴団が告訴したのは、東電経営陣と御用学者らであって菅元首相ら政治家ではありません。誤解のなきよう、名簿でご確認ください。
被告訴人名簿(33名+1法人)



武藤類子団長 談話

検察による「全員不起訴」の判断に対して大きな驚きと憤りを感じています。
私たち福島原発告訴団が告訴・告発した33名+1法人全員が不起訴とは信じ難いことです。
 
私たちが何度も何度も要請した「強制捜査」はとうとう行われませんでした。
果たして検察は捜査を尽くしたといえるのでしょうか。
 
検察には、被害を受けたものたちの悲痛な叫びが届かなかったのでしょうか?
たくさんの命、家、生業を奪い、地域や家族を引き裂くという、言葉には尽くし難い甚大な被害を招いた電発事故の責任が、誰も問われないのですか? 日本は法治国家と言えるのでしょうか?
汚染水や甲状腺検査結果など被害は更に拡大しているのです。
 
この事故の原因を明確にし、責任を問うことは、被害者が正当に救済され、新たな日本社会と新たなエネルギー政策の構築のために、何としても欠かせないことなのです。
検察は被害者の声を無視し、その責務を放棄したのだと思います。
 
検察の判断に強く抗議するとともに、私たちは「検察審査会」への申し立てをします。

 
検察の不起訴処分の報に接して、福島原発告訴団の声明

わたしたちは挫けない!
原発被害者は生きるために正義を求める!

 福島原発告訴団は、昨年611日、福島地方検察庁に対して、東京電力の勝俣恒久前会長・清水正孝元社長、元原子力安全委員会の班目春樹委員長ら計33人を、東京電力福島第一原発事故で大量に放出された放射性物質により福島県民などを被曝させ傷害を与えた業務上過失致傷罪などの容疑で告訴し、また避難中になくなった双葉病院の患者さんや原発内での作業中に亡くなった労働者や被曝した人について業務上過失致死罪の疑いで告発した。続いて昨年1115日には、全国から1万3千人余が告訴・告発をした。これに対して福島地方検察庁は、本日、全員不起訴の処分を公表した。

 わたしたち福島原発告訴団は、たった一度の家宅捜索さえ行わず、強制捜査もないまま、全員不起訴の処分が決定されたことに対して、果たして捜査は尽くされたのか、そして徹底捜査の上に下された判断なのか、根本的な疑問を持たざるを得ない。

 本件処分は、人類史上かつて経験したことのない最大級の公害事件であるにも拘らず、我が国における法と正義が貫かれたのか、法の下に被害者が救済される道を開いたのか、歴史の審判に耐えうるものとは到底思われない。

 翻って、福島原発事故は、事故以来25ヶ月が経過したが、今なお収束の見通しさえ立っていない。被害者は、放射能汚染と被曝の脅威を前にして、15万余の人々がふるさとを追われ、家族や地域共同体が分断され避難生活を強いられている。当たり前の日常生活を奪われたまま、生存権をはじめとする基本的人権が侵害され、疲弊と困難のただなかにある。

 原発震災発災の2011年3月11日、福島第一原発の建屋の中で帰らぬ人となった東京電力社員、避難の最中次々と力尽きた双葉病院の50名の患者さん、津波被災地の沿岸部で福島原発事故による避難指示で救助できなかった多くの命、相馬市や須賀川市など各地で、生業を奪われ絶望の果ての多くの自死、これらはすべて原発事故による死者だ。

 かけがえのないいのち。亡くなっていった人々の無念を想うと涙が溢れる。放射能汚染と被曝の脅威にさらされ、離ればなれになった家族、分断された共同体、小児甲状腺がんなど健康被害の現実を想うと、悔しい限りである。本件不起訴処分は、疲弊と困難を極めながら、各地でもがき、涙をふきながら生き抜こうとするわたしたち福島県民を始めとする被害者を愚弄し、その生きる道に立ち塞がる邪悪な試みである。

 検察は、傷ついた被害者の心に寄り添い、巨悪を眠らせないという基本姿勢を忘れたのか。

 検察は、福島県民はじめ被害者の窮状を理解しているなら、そして、この国の国民の信頼に足る確たる法治国家の番人たろうとするならば、不起訴処分を撤回しなければならない。
 
 福島原発告訴団は、挫けることなく、被害者が生きるために、正義を求め、「検察審査会」に即刻申し立てをする。この国に生きるひとりひとりが尊敬され、大切にされる新しい価値観を若い人々や子どもたちに残せるように、手を取り合い、励まし合い、立ち向かっていく。
 
福島原発告訴団

【緊急拡散】「不起訴処分」を受けて!

検察当局は本日9日、業務上過失致死傷などの疑いで告訴・告発された東電幹部や政府関係者ら約40人全員を「不起訴処分」としました。東日本大震災と同規模の地震や津波は、発生前に専門家の間で予測されていたとはいえず、東電の刑事責任を立証するのは困難であり、また事故後の対応についても、刑事責任は問えないとの判断だそうです。事件を矮小化する、極めて不当な判断だと言わざるを得ません。

私たちは本日、検察審査会への申し立て書類を提出し、緊急記者会見を開くことに致しました。
下記の中継を拡散ください。

※ 本日、突然、福島地検から東京地検へ事件が移送されたため、福島の現地で、検察審査会に申し立てをすることができなくなってしまいました。なぜ、被害当事者が住む福島から、事件を取り上げるのでしょうか! 抗議と対策を検討し、明日以降、改めて申し立てを行います。

■IWJ中継市民チャンネル 福島ch1 17時よりライブ中継あり
http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1


2013年9月5日木曜日

「汚染水海洋放出事件」告発状を公開します。

福島県警へ提出した告発状を、当ブログ上で広く公開することにいたしました。多くの方に、私たちの告発の意図と、東電の犯罪行為について、ご理解をいただきたいのです。そして、「処罰すべき」との世論をもって、福島県警を応援ください。
告発状 ←クリックください。


また、海渡弁護士が、学習会や講演会で使える「汚染水問題のパワーポイント」を作成くださいました。汚染水問題のご理解と周知に、どうぞご活用ください。
「汚染水問題がよくわかる」パワーポイント(PDF版) ←クリックください。
〈9月5日21時 Ver.2に改訂〉


↓  以下、追記の部分に、パワーポイントの画面(全19ページ)を画像でアップしております。

2013年9月3日火曜日

汚染水海洋放出事件を刑事告発!

本日、武藤類子団長ら3名は、福島県警に対して、東京電力福島第1原発放射能汚染水海洋放出事件に関して、東京電力元幹部・武藤栄ら32名及び法人としての東京電力株式会社を、公害罪の被疑事実でそれぞれ刑事告発しました。



告発人目録
  1. 武藤 栄 東京電力株式会社前・取締役副社長(~2011年6月)原子力・立地本部長
  2. 勝俣 恒久 東京電力株式会社 取締役会長(~2012年6月)
  3. 皷 紀男 東京電力株式会社 取締役副社長(~2012年6月)福島原子力被災者支援対策本部長兼原子力・立地本部副本部長
  4. 西澤 俊夫 東京電力株式会社 取締役社長(~2012年6月)
  5. 小森 明生 東京電力株式会社 常務取締役(~2012年6月)原子力・立地本部副本部長兼福島第一安定化センター所長 
  6. 清水 正孝 東京電力株式会社 前・取締役社長(~2011年6月)
  7. 藤原 万喜夫 東京電力株式会社 常任監査役(~2011年6月)・監査役会会長
  8. 古谷 昌伯 東京電力株式会社 取締役(~2012年6月)
  9. 高橋 彰 東京電力株式会社 常務執行役(~2012年6月)
  10. 片岡 和久 東京電力株式会社 常務執行役(~2012年6月)
  11. 横田 昌史 東京電力株式会社 常務執行役(~2012年6月)
  12. 下河邉 和彦 東京電力株式会社 取締役会長
  13. 廣瀬 直己 東京電力株式会社 代表執行役社長、取締役、執行役
  14. 相澤 善吾 東京電力株式会社 代表執行役副社長取締役、執行役取締役副社長
  15. 山口 博 東京電力株式会社 取締役代表執行役副社長
  16. 石崎 芳行 東京電力株式会社 代表執行役副社長
  17. 嶋田 隆 東京電力株式会社 取締役、執行役
  18. 内藤 義博 東京電力株式会社 取締役
  19. 數土 文夫 東京電力株式会社 取締役
  20. 能見 公一 東京電力株式会社 取締役
  21. 小林 喜光 東京電力株式会社 取締役
  22. 樫谷 隆夫 東京電力株式会社 取締役
  23. 藤森 義明 東京電力株式会社 常務執行役
  24. 佐野 敏弘 東京電力株式会社 常務執行役
  25. 村松 衛 東京電力株式会社 常務執行役
  26. 新妻 常正 東京電力株式会社 常務執行役
  27. 武部 俊郎 東京電力株式会社 常務執行役
  28. 増田 祐治 東京電力株式会社 常務執行役
  29. 山崎 剛 東京電力株式会社 常務執行役
  30. 住吉 克之 東京電力株式会社 常務執行役
  31. 姉川 尚史 東京電力株式会社 常務執行役
  32. 壹岐 素巳 東京電力株式会社 常務執行役
  33. 法人としての東京電力株式会社
罪名
人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律(公害罪法)

■告発プレスリリース ←クリックください。



本日、告発したのは、団長・副団長ら3名の福島県民(今後、追加の告発人の募集を始めます)

東電は2011年6月17日、政府から検討を求められた「原子炉施設を囲む遮水壁の設置」について計画を策定したものの、株主総会を前にして「1000億円」という工事費を計上することで、債務超過、経営破綻となることを危惧し、中長期的対策として問題を先送りにしました。その後、約2年間にわたり、抜本的対策を講ずることなく放置。またこの危機的な状況を、政府規制担当者らに説明することもありませんでした。
この東電による犯罪的行為の結果として、放射能汚染水が太平洋に流出。漁業関係者はもちろんとして周辺住民を恐怖と絶望に陥れ、さらには国際問題にもなろうとしています。

現在、福島原発告訴団の告訴は不起訴へ…というリーク記事が流れています。これらの記事の真偽は不明ですが、こうした流れが、「我々は何をしても罪に問われることはないのだ」と、東電関係者を思いあがらせる結果となり、今回の二次被害を生んだのではないでしょうか。
仮設タンクを、強度と安全性を備えた堅牢なタンクに切り替えることもなく放置し、四方遮水壁も着工せず、漏れた水をせき止める周囲のコンクリート堰の排水弁は開け放したまま…。このように、誰が聞いても呆れるばかりの杜撰な対応が、金輪際、二度と起きぬように、厳格な処罰をお願いしたいと思います。

私たちは、今回、検察ではなく福島県警に告訴しました。事故当時、いのちがけで人命救助や避難誘導の任にあたってくださった警察官のみなさんなら、私たちの訴えを真摯に受け止めていただけると信じてのことです。汚染水流出事件は、極めて明らかな犯罪です。早急に告訴を受理し、強制捜査の上、起訴につなげていただけることを、心から願っております。

■報道
東電、費用公表に難色 「四方遮水壁 1000億円規模」(東京新聞)
汚染水、公害処罰法に違反 東電社長ら刑事告発へ 福島県民(東京新聞)
原発汚染水:告訴団、福島県警に告発状提出(毎日新聞)
被災者らが東電社長らを刑事告発 福島原発の汚染水漏れ(朝日新聞)
汚染水漏れ、東電と幹部を告発…福島の住民団体(読売新聞)
福島告訴団、東電の対応批判 汚染水巡り現旧幹部を告発(日本経済新聞)
東電と新旧幹部32人の告発状提出 福島告訴団(産経新聞)
東電の刑事責任を問う告発(NHKニュース)
汚染水問題が事件に 福島住民、東電経営陣を公害罪で刑事告発(田中龍作ジャーナル)

ブックレットをご予約ください。

ブックレット「これでも罪を問えないのですか」を、告訴団事務局にご予約ください。多くの方に読んでいただけるように、告訴団特別価格800円(定価840円)でご提供します。送料は全国無料です。
私たちが告訴・告発に踏み切らざるを得なかった想いを、広げるお手伝いをお願いいたします。周りの方にもお勧めください。私たちは、決して諦めるわけにはいかないのです。




これでも罪を問えないのですか! ← 注文書はこちらをクリック!

福島原発告訴団50人の陳述書 <単行本(ソフトカバー)> 福島原発告訴団:著
(通常840円のところ)告訴団特別価格800円(送料無料)
目次
  • まえがき----落合恵子
  • 第1章 福島原発告訴団の思い(7人のメッセージ)
  • 第2章 陳述書(50人)
  • 第3章 解説(明石昇二郎「裁かれる東京電力と原子力ムラ」)
  • あとがき----武藤類子
  • 資料 告訴団声明・歩み

2013年9月2日月曜日

【緊急拡散】福島県警へ集合!

【福島県警察本部へ「福島第1原発の汚染水問題」で、告発します!】

福島原発告訴団は、明日9月3日(火)午前9:30に福島県警察本部へ、東京電力株式会社とその経営幹部を「人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律3条」の違反で刑事告発を致します。
福島第一原発の汚染水対策の責任は東京電力に課せられています。
しかしながら東京電力は、汚染水管理のために必要な注意義務を怠り、適切な対策をとらず、タンクからの高濃度汚染水漏れを引き起こしました。また、地下水の建屋への浸透による汚染水の海への流出を防げず、汚染を拡大したことは公害罪法3条違反にあたると、私たちは考えます。
今朝、産経新聞が「週内にも不起訴とする方針を固めた」というリーク報道を行いましたが、今回も、その信憑性はわかりません。

東電原発事故、菅元首相ら週内にも不起訴へ 検察当局、過失認定できず(産経新聞)

私たちはあきらめずに、この原発事故の責任を問い続けます。



■ 9月3日(火)の行動予定
  • 9:00集合 福島県庁西庁舎 2階ロビーで打ち合わせ
  • 9:30告発状提出 福島県警察本部へ告発状提出
  • 11:00記者会見 福島県庁2階 県政記者室
急な呼びかけではありますが、ご都合のつく方は、ぜひ、ご参加いただきますよう、よろしくお願い致します。
東京では、同日10時から、司法記者クラブにて記者会見を行います。


↓ 追記にプレスリリースがあります。